『猫と犬と』

会話文寄せ集め。

坂本さんと猫、土方さんと犬って組み合わせが私的にすごく好きだったりします。
 

『猫と犬と』


土方宅にて。

「シロ～。シロ、シロ～。何処行ったがかぁ～」
「…おい、人を猫みたいに呼ぶんじゃねぇよ。この阿保もじゃ」
「あっ、居た～！」

ぎゅううぅぅ～

「…痛ぇし。何なんだ、一体…」
「昼寝から覚めたら、十四郎ば居ないから寂しうて呼きたんだ～！！」
「茶、入れてただけだ。…つか離せ、重い」 
「寂しい事いいなや、はやちっくと十四郎を補給ばさせてくれ～」
「んだ、そりゃ…」
「あぁ。癒される～」


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土方宅、縁側にて。

「お～い十四郎～、十四郎～！」
「…あぁ～、何だよ。洗い物片してんのに」
「アハハ、見て見て。懐かれてしもうたきに」

辰馬の膝上では野良と思われる三毛猫が丸まって寝ていた。
大きな手に撫でられ随分と気持ち良さそうに。

「…あんたの傍は気持ちいいって知ってんだろ」
「ん～？」
「いや、何でもねぇよ。…よっと」

縁側に座る辰馬と背中合わせで座る。

「んん、どげんしたか？」
「あんた前に補給させろとか言ってただろう。……だから俺にも補給させろ」
「…十四郎よ、耳ば紅くなちゅうよ？」
「…うるせーよ」
「あぁ、もう、めんこいのぉ～！」
「…うるせー、黙れ」

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夕暮れの河川敷にて。

「よぉ、待たせたきに」
「いや…。買いたいもん、買えたか？」
「おぅ、バッチリ…おっ、犬じゃ」
「あぁ、此処で一服してたら寄ってきてな」

　わしゃ、わしゃ、わしゃ

　「嬉しそうに撫でてるな～。なんだ犬好きながか？」
　「いや…。なんか真っ黒でもさっとしてて、あんたに似………っは！
　なっ、何でもねぇっ！！」
　「……っ！！…わし愛されとるのぉ～！！」
　「…っおい！離せ！！」
　「あがな可愛い事言われたら、離せる訳ないきに～」
　「いいから離しやがれっ…！！おらっ、帰るぞ…！」
　「せっかくやき、手ぇ繋いで帰ろう～」
　「ふざけんな…！あっ、おい、犬っころ。お前首輪してるって事は
　帰る場所あんだろ。…ちゃんと自分の居場所に帰れよ」
　「うわん！」