『浮かれる足音』

初めての銀魂小話です。
しかし、私はどんだけマイナー嗜好なんだ…。けど、坂土大好きだああ～！

土方さんがあんな冗談を言ったのは、久々に会えて少し浮かれちゃったんですよ。
けど一番浮かれてたのは、この小話を友達に送る（強制的に）時間違えて、
姉（ノットオタク）に送信した管理人の頭です…orz
 

『浮かれる足音』


帰宅中、ざぁっと、急に降り出した雨は勢いを弱める事なく降り続けた。

…はぁ、やれやれついてない。まあ、明日非番なのが幸いか。

家までまだ少し距離があったが、すでに全身濡れ鼠と化していたのでそのまま帰
る事にする。

「…まったく、傘ぐらい買ぃや～」

ふいに、雨が途切れた。
見ると坂本辰馬が傘を片手に仕方ないのぉ～と苦笑していた。

「…急に降り出したんだから、仕方ねぇだろう」
「に、したちだ。こがな寒い日に濡れて歩く事なかがぁ。風邪ひくぜよ。
あ～あ、こがーに冷たくなって…」
「おい、お前まで濡れるぞ」
「構わんきに。…家に着いたらわしが、うんと暖めてやるからの～」

少し熱の篭った辰馬の瞳を見返して、ニヤリと笑う。

「…あぁ、暖めてくれよ。お前で」
「……っ！」
「ははっ、なんてな冗談……おわっ！降ろせ、阿保！」

ぐいっと、持ち上げられたかと思うと肩に担がれた。

「久々に会った恋人に、ほがな可愛い事言われたち頑張らん訳にゃいかんなぁ～！
さぁ、はよぅ帰ろう！」
「おいっ…！冗談だって言ってるだろうが！！」
「そうかぁ～！そんなにわしが恋しかったがかぁ～！ほんにおんしは可愛いのぉ～」

ちっ、聞いてねぇ…。あんな冗談言っちまった自分のせいだが…。
明日非番で本当よかった。

「あっ、そうだ。おい、辰馬」
「ん～？」
「…おかえり」

ふっ、と笑う気配がした。

「あぁ。ただ今！」